ホラー?美醜に対する問題提起?映画「整形水」を見た 

9/23に公開されたばかりの韓国の映画[整形水]をご存じですか?整形大国の韓国が放つアニメ映画です。予告を見てとても興味を引かれたので、さっそく観に行ってきました。

どんな映画だったか…おすすめかどうか?感想を交えてお伝えします。ネタバレを含みますので、これから観に行かれる方は…ご自分のご判断でどうぞ!

sissy
sissy

ブログ主のsissyは化粧品メーカーに勤務する、アラフォー。

20代の時に、鼻を顎にプロテーゼを入れる整形手術を経験しています。

そのほかに、最近はプチ整形とよばれるエイジング系の美容医療に多数トライしています。

 

 

 

「整形水」はアニメだからできるホラー映画?

映画「整形水」は、ありがちな「ブスな女の子が整形して綺麗になったり、反対に虚しくなったりするストーリー」ではありません。

アニメだからこそ描写できた、ホラーという感じ。実写だったら、映像がすごいことになったかもしれませんが、アニメなのでそんなに怖くはありません。

ホラーのなかにも、美醜にたいする問題的も多少?含まれています。それもあまり深刻なものではありませんが・・・。エンタテイメントとしてたのしめる映画です。

整形をしたい人が見たら考えが変わって辞めるとか、整形をしたことを後悔するってこともないでしょう。なぜなら…実際問題にあり得ない整形だからです。

ブスでデブな主人公は女も人生も捨ててる

主人<イェジ>は、タレント<ミナ>のメイクを担当する女の子。すごく太っていて、化粧っ気も全然なく、見た目は最悪。性格もひねくれています。

タレントに酷いことを言われて切れそうになっていた時、「目が綺麗」と言ってくれたのは新人のイケメンタレント<ジフン先輩>でした。

sissy
sissy

ジフンの描写が…思いっきり韓流の俳優そのもの。細長の目にまっすぐ眉、フェイスラインがシャープな「こんな俳優さんいたなー」と思わせる絵なんですよ。韓国では、こんな顔がステレオタイプのイケメンなんでしょうね。

自宅に帰って親にも八つ当たり、部屋にこもってお菓子やジュースを飲みまくり、ネットの掲示板にミナの悪評を書き込んでいると…知らない荷物が届きます。それが”整形水”。シャンプーボトルみたいなのにはいった液体と使い方の動画がついていました。

20分浸せば自分の肉を自由自在にできる「整形水」

整形水を使ったイェジが部屋から出ると・・・両親もびっくり。少女漫画のヒロインのような、お星さまが浮かんでいるような大きな瞳の可愛い女の子に。「整形水」はその液に肉を浸すと、顔などを自由に形作れる(粘土みたいに)魔法の水だったのです!

イェジは「整形水」の送り主を訪ねます。送り主は、サンプルとしてイェジでビフォーアフターを実験したかったのです。

顔は可愛くなったものの、体はデブのまま。体も作り変えるために、両親から多額のお金を引き出して見事なプロポーションになりました。

見た目がよくなったら何で叶う?憧れの先輩も手に入れた!

顔も体も最高の見た目になったイェジは、<キム ソレ>という名前のまるで別人に。もちろん、モテモテ。タレントになって、憧れのジフン先輩も手にいれました。

一方で幼いころからの自分の醜さのトラウマにずっと悩まされ続けます。綺麗でいることにすごい執着を持ち、そのせいで殺人を犯したり、両親に肉を提供させたり(整形水は肉を取ることもくっつけることもできる)どんどんエスカレートしていくのです。

ラストは因果応報?イケメンのジフン先輩の正体

トラウマやパニック、不安に悩まされながらもジフン先輩にプロポーズされて幸せ絶頂のソレ。けれども、ジフン先輩の自宅で見たものは…?

ジフン先輩こそ、美醜に対しての抵抗から美しい女性たちのパーツを奪って“変身”したまさにモンスターのだったのです。

“外見至上主義”に対する絶望と悲しみを表現?

この映画のテーマは「外見至上主義”に対する絶望と悲しみ」だそうですが、ラストの落ちがアニメ過ぎてそんな深刻なテーマを考えさせられるものではなかったです。

整形もリアル感がないので(整形水で顔や体が自由自在なんてありえないし)、整形の良し悪しや問題提起も感じ取れませんでした。

sissy
sissy

sissyの評価は★★★☆☆星3つ。

レディースデーで安く見て正解。

オンデマンド配信くらいでいいかもしれません。

 

完全に生まれ変わったら面白くない

sissyの実体験からいうと・・・今回の映画のように、完全に生まれ変わって別人になったら面白くない。

痩せておしゃれになる

目を二重にして眼鏡をやめる

鼻を高くして自身を持つ

今までの人生も捨ててリセットよりも、整形で綺麗になった同じ人がアイデンティティを残したままそれでどう変わるか、どんな風に心情や人生が変化していくののほうが、現実的で面白いと思うのです。まあ、そんな少しずつの変化じゃあインパクトが薄くて映画になり得ないですね。

これだったら百田直樹の小説「モンスター」のほうが断然に整形のリアリティがあって面白かったなあ。

「モンスター」についてはこちらのブログに書いています→ 整形で人生は変わるのか?【おススメの小説『モンスター』】

「整形水」は単純にホラー映画として楽しむのをおすすめします。(怖くないけど…)

おまけ:韓国アニメ?今どきのアニメ?動きがヘン

最後にアニメーションについて辛口評価を。

「整形水」はアニメーションの動きがすごく不自然でおかしかったんです。これは韓国アニメ独特なのか?最近のアニメはみんなこんな感じなのでしょうか?sissyはアニメはほとんど見ないので(最後に見たのは、いつぞやのジブリ作品かも?)、最近のアニメーションがどんな感じなのかわかりません。

でもディズニーのようなおとぎ話や、非現実世界の話なら動きがヘンなのも気にならないのでしょうが、今回は現代のお話。動きがヘンで臨場感がなく、話に入り込めませんでした。

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