天然由来成分の化粧品って肌にいいの?

自然由来・天然成分・オーガニック・・・化粧品を選ぶとき、このような成分が入っているから肌にいいと思っている方が多いようです。

でも、天然の原料にはメリットもデメリットもあるし、イメージが先行してしまっていることも。

本日、化粧品の原料メーカーのセミナーにいってお勉強してきました

今回はオーガニックや自然由来、植物由来などをひっくるめた化粧品の「天然原料」についてお伝えします。

本日、化粧品の原料を製造会社のセミナーへ参加して、成分について新たなお勉強をしてきました。そこで得た情報を、わかりやすくご紹介します。きっと、これから化粧品を選ぶ際に役にたちますよ!

sissy
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sissyは、化粧品メーカー勤務15年のアラフィーです。

おもにスキンケア(基礎化粧品)を製造しているので、お肌のこと

化粧品成分について詳しく、わかりやすい情報を発信しています。

また、最近はダイエットにも悪戦苦闘中です!

 

 

 

<天然成分=肌にやさしい>は間違いです

「植物エキス配合」「天然由来成分」「オーガニック成分」このような記載があるからといって、その化粧品の品質が「肌にやさしい」「低刺激」と判断してしまうのは間違いです。

もちろん!肌にやさしい・低刺激なものもあります。けれど、すべてがそうではありません。

これらをまとめて”天然原料”といいますが、品質が一定でないことやかえって肌に刺激が強いものもあるからです。

天然原料を使っているからといって、「肌にやさしい」「低刺激」と考えてしまうのは間違いなのです。

天然成分ってどんなもの?

なんとなくイメージで「肌にやさしい」と思いがちな天然成分ってどんなものでしょうか?

<天然成分>天然物(植物・動物・微生物・鉱物など)から、物理的な加工によって得られたもの。

化粧品に使われる天然原料(成分)

化粧品によく使われている代表的な天然成分をみてみましょう。植物由来のもの、動物由来のもののほかに微生物由来や発酵させた菌由来のものなどああります。

「・・・エキス」という成分は、よく目にするのではないでしょうか?

油分

  • <植物由来>オリーブ油、ホホバ油
  • <動物由来>スクワラン、ラノリン、ミツロウ、馬油
  • <微生物(発酵)>セラミド

機能性成分(美白・抗炎症・抗シワ・ピーリングなど)

  • <植物由来>ダイズ種子エキス、ユキノシタエキス、ヘチマ果実エキス、カモミラET
  • <動物由来>プラセンタエキス、プロテオグリカン
  • <微生物(発酵)>酵母エキス、ヨーグルト液(ホエイ)、乳酸菌

保湿成分

  • <植物由来>アロエベラ葉エキス、ハマメリス葉エキス、プルーン分解物
  • <動物由来>コラーゲン、キトサン
  • <微生物(発酵)>ヒアルロン酸、ポリグルタミン酸

自然・天然・オーガニックが肌にいいとは限らない理由

天然原料を配合しているからといって過信してはいけない理由は、「天然」ゆえのデメリットもたくさんあるからです。

天然原料の特徴<デメリットも多い>

天然由来ということは、成分の品質が画一化されていないということでもあります。

例えば日ごろ食べている野菜たち。天然のものだからこそ、形の大きさもバラバラです。手を加えていないものになればなるほど、その差は大きいです。また、気候や生産地などによって品質もまちまちですよね。

天然原料にも同様のことがいえます。そのため次のようなデメリットがあります。

①未知の成分を含有していることも多い

天然でできたものだから、その品質は画一的ではありません。なかには不純物など未知の成分を含んでいることも充分考えられます。工業的につくられたケミカルな成分なら、品質は揃っていて、何かよくわからない成分が含まれていることはありません。

②「○○エキス」であっても、全く同じ成分ではない

同じ「○○エキス」といった天然原料であっても、原料をつくるメーカーによってその内容が異なり、まったく同じ成分ではありません。原料の産地や採集した時期、本当に必要な成分をどのくらい含んでいるか異なります。同じ効果を得られるわけではないのです。

イメージだけで化粧品を選ぶのはやめましょう!

肌を綺麗に整えたり、肌悩みを解決するために使う化粧品。でも「自然」とか「天然」とか、イメージだけで肌にやさしく刺激が少ないと判断して使うのはやめましょう。

天然原料はむしろ、不純物や未知の成分をふくんでいたり、品質が画一化されていない成分も多いからです。

肌が弱い方やアレルギーがある方は、かえって肌の刺激になる場合もあります。

天然原料を使っている化粧品を選ぶなら、イメージだけでなくきちんとその有効性がわかっているものを選ぶようにするのがおすすめですよ。

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