化粧水をたっぷりつければ肌は乾燥しない?【✖間違いです】

A子「肌が乾燥して困ってるのよね」

B美「化粧水をたくさんつけたらいいんじゃない?」

A子「ワセリンなんかの、オイルとかクリームで油分でフタをするんじゃダメなのかしら?」

B美「乾燥にはとにかく水分よ。高い化粧水を少しつけるくらいなら、安くても化粧水をいっぱいつけたほうがいいわよ。ローションをコットンに浸してね、パンパンって顔にパッティングして水分を叩き込むのよ!」

こんな会話、心あたりはありませんか?

肌の乾燥に悩んでいるときの解決方法は、B美さんのいうように化粧水(ローション)をたくさんつけて肌に水分をあたえればOKなのでしょうか?

このblogでは、これまでたくさんの化粧水を作ってきた化粧品メーカー勤務のblog主が、肌の乾燥を改善するスキンケア方法について「化粧水で水分をたくさん与える」方法は正しいのかをお伝えします。

化粧水をたっぷりつければ肌は乾燥しない?

化粧水をたっぷりつけても乾燥は防げませんし、改善もしません。

かえって、乾燥が進んでしまうことさえあります。

これは高価な化粧水でも、安い化粧水であっても変わりません。

化粧水で保湿はできないと言い切ってもいいでしょう。

「保湿 ≠(ノットイコール) 水分を与える」だからです。

乾燥していないみずみずしい肌とは?

乾燥していない肌とはどのような状態でしょうか?

皮脂が分泌されてテカテカしている脂性肌でしょうか?そうではありません。

肌が充分に水分を含み、うるおいでみたされている肌です。

反対に乾燥した肌は、肌の水分量が減ってカサカサしている状態です。

けれども、化粧水でたくさん水分を与えればいいというものではないのです。

保湿は水分を与えることではありません【✖化粧水たっぷり】

水分を肌に与えることが、乾燥防ぐ保湿ケアではありません。

「保湿 ≠(ノットイコール) 水分を与える」です。

たとえば乾いた土に、水をたっぷり与えた時をイメージしてみてください。

一時的に水を吸収して湿った土になりますが、水分はそのままずっと土に留まることはなく、時間の経過とともに蒸発してまた乾いた土に戻ってしまいます、

これと同じように、肌にどれだけたくさんの水分を外から与えても、肌がそれをキープする力がなければ、またもとの乾いた状態に戻ってしまうのです。

化粧水は、約90%以上が水でできています。残り数%に入っている成分のうちのわずかな保湿成分が水分を肌にキープする働きをするだけなので、化粧水をたくさんつけたからといってもキープ力がなければ、肌が水分でずっと満たされるわけではありません。

「保湿とは水分をキープする成分を補うこと」なのです。

油分で保湿は間違い【✖クリームでフタをする】

オイルやクリームなどの油分を塗れば、保湿できるというのも間違いです。

オイルやクリームなどが肌に油の膜をはって、肌の水分を逃がさないようにするというイメージがありますが、油の膜の隙間からも水分は蒸発します。

油分で水分をキープすることはできないのです。

どうやったら乾燥を防げるの?【本当の保湿ケア方法】

「保湿とは水分をキープする成分を補うこと」です。

保湿ケアは、この「水分をキープする成分」を与えてあげることです。

化粧水で水分を与えることでも、油分でフタをして水分を逃がさないようにすることでもありません。

肌にはもともと水分をキープする機能が備わっていますが、加齢とともにその機能は衰えていき、水分をキープすることができなくなって肌が乾燥し、小じわなどができるようになります。

この機能を化粧品で補ってあげることが保湿ケアです。

水分をキープする保湿成分【セラミド】

肌に水分をキープして乾燥を防いでくれるのが保湿成分です。

代表的なものに、セラミドやヒアルロン酸があります。

なかでもセラミドが強力な保湿成分です。

セラミドは細胞と細胞の間をうめて水分を挟み込み、逃がさないようにしてくれる物質です。

セラミドで満たされた肌は、水分をしっかりとキープすることができ、乾燥する時期でもうるおいをしっかりと保つことができます。

肌を保湿するためには、セラミドのような水分をキープする力のある成分を、化粧品で肌に補ってあげるケアが最適です。

おススメの保湿ケア商品の選び方

肌をしっかりと保湿したい場合は、セラミドの配合された化粧品を選んで使いましょう。

そのほかの保湿成分では、ヒアルロン酸などでも保湿できますが、セラミドに比べると保湿力は弱いです。

保湿のためのセラミド配合化粧品の選び方

保湿成分の量が少ないと意味なし

セラミドが配合されていても、それがわずかな量では効果がありません。

実際には、「セラミド配合」とアピールしている商品の中には、微添といってわずかな量しか配合していないものもたくさんあるので、慎重に選びましょう。

何%配合されているかは表記されていないので、成分表示だけを見て判別するのは難しいのですが、商品価格で判断するのもひとつの方法です。

セラミドは化粧品の成分の中でも安い成分ではないので、あまりにも安価な商品は微量しか配合されていない可能性があります。

せめて、3,000円以上くらいの商品から選ぶようにしましょう。

おススメはヒト型セラミド

また、セラミドにも種類があり「ヒト型セラミド」が最も効果が高いと成分です。疑似セラミドといってセラミドに似せた成分もありますので、混同しないようにしてください。

商品かパッケージに記載されている「全成分」を見て、ヒト型セラミドであれば「セラミドAP」や「セラミドNP」などのように、役割に合わせてアルファベットで判別できるように記載されています。

セラミドは成分の性質上、水分量の多い化粧水などではなく、乳液やクリームなどのアイテムへ配合されている場合がほとんどです。

まとめ:【乾燥肌、化粧水をたくさんつけても意味ないぞ】

化粧水たくさんつけても保湿していることにはならず、乾燥を改善することはできないということがご理解いただけたでしょうか?

  • 「保湿≠水分を与える」保湿は水分を与えることではない
  • 保湿とは肌の水分をキープしてくれる成分保湿成分を補うこと
  • 最大の保湿成分がセラミド
  • セラミドが配合された乳液やクリームなどでの保湿ケアがおススメ

まちがった、勘違いしたスキンケアをしていたら保湿するどころか、かえって肌が乾燥したり肌トラブルになってしまいます。

保湿成分がしっかりと肌にあれば、乾燥する季節でもうるおった肌を守ることができますので、ぜひやってみてください。

コメント

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